デザイン思考って?(前編)

こんにちは!

開催まで後2週間となった日本を創り継ぐプロジェクト。今回から2回にわたって、そのコンテンツの柱となるデザイン思考について取り上げていこうと思います。

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デザイン思考はイノベーションを生み出すための手法の一つと言われており、大きく3つの流派にわかれています。1,北欧型、2,スタンフォード型(米国)、3,亜流です。つくつぐでは、スタンフォード型のデザイン思考を採用し、少しずつ変えながらコンテンツの柱の一つとして扱っています。

 

さて、そもそもデザイン思考とは一体なんなのでしょうか? 

 

デザイン思考の説明の中には、「多様性を受け入れる」「ユーザーを中心に考える」「創りながら考える」といったキーワードが出てきます。これらのキーワードは、一見、「当たり前の知識」であり、誰もが経験したことがある知識だと思います。しかし、いざ実際にやってみると、私たちがいかに「当たり前の知識」を実践できていないのかということに驚かされます。「当たり前の知識」をわかりやすく形式化することで、多種多様な人が同時に同じプロセスを踏めるようになったこと、プロセスを踏む中で気持ちの変化を実感できるようになったことが、デザイン思考において本質的に重要なことではないでしょうか。つまり、デザイン思考とは、「当たり前の知識」を誰にでも扱えるように、プロセスに落とし込んだものなのです。

 

実際に、デザイン思考を学んだあと、「言いたいことをきちんと言える様になった」「ここまで他者に共感したことはない」「手を動かすって難しいんですね」などの声が多く寄せられました。これらの「多様性を受け入れる」、「ユーザーを中心に考える」、「創りながら考える」という知識の再認識は、「自分自身が本当にしたいこと」を見つけ、実践するためには必要不可欠です。このような考えから、つくつぐではデザイン思考をコンテンツの柱の一つとして設定しています。

 

それでは、「多様性を受け入れる」、「ユーザーを中心に考える」、「創りながら考える」とは具体的にどのようなことなのでしょうか?

 

1. 多様性を受け入れる

デザイン思考の各フェーズにおいて、議論するうえで最も重要なのは、チームメンバーが全員納得できるアウトプットを出すことです。全員が納得できるアウトプットを出すことは、様々な考え方の人が存在する中で、非常に難しいことです。一方で、全員の納得感を導くことで、議論が深まり、そのチームにしか出せないアウトプットが出るのです。

 

2. ユーザーを中心に考える

デザイン思考では問題を発見するプロセスを特に重要視し、人に「共感」し、寄り添うことで問題発見を行います。つまり、技術が先行しニーズがどこにあるのかわからない商品とは対照的に、ユーザーの想いを汲み、問題を定義してから商品を作るのがデザイン思考の流れなのです。

 

3. 創りながら考える

デザイン思考ではアイデアをすぐに形にし、テンポよくアイデアの創造、評価、改善を繰り返していきます。このステップを繰り返し行うことで、アイデアがより実用的に、かつ効率よく、目に見える形で創られていくのです。

 

以上の3つの特徴がデザイン思考の重要なポイントです。つくつぐではこれら3つの特徴を活かすために、5つのフェーズに分けてデザイン思考を用いています。順に、①哲学構築②共感③アイデエーション④プロトタイピング⑤ユーザーテストです。

 

次回はこれら5つのフェーズがどのようなものなのか、またそのフェーズがどのように流れていくのかについて詳しく解説していこうと思います。

 

寒くなってきましたが、体調に気を付けてお過ごし下さい!